INTERVIEW:

BUPPON/KOJOE/illmore

illmore

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■これまで話して頂いたように、様々な要素が組み合わさって出来たアルバムと思いますが、BUPPON君自身のラップ面では、今作にどのようなモノを込めたかったんでしょうか?
 
BUPPON「自分の作品を作るときは、『そのときの自分の答え』を入れていく、っていう感じなんです。今感じている“確信”だったりを入れていくだけ。だから、年数が経ってその確信がどう変わっていったか?という風にひとつのトピックを追い続けているモノもあれば、その時々で完結するモノもある。だから、考えてはいるんですけど、考えていない、みたいな感じですね。新しいアルバムを出していく毎に、自分の表現やリリックの精度が塗り替えられるモノでもないと思ってるんです。例えば、2ndアルバムで出したあの表現は、今ではもう出せなかったりするし。だから、『常に更新していく』というニュアンスではなく、そのときのベストで『コレ以上言うことはない』っていうぐらいは出せたと思います。2年振りのアルバムですけど、制作期間は1年ないぐらいで作ったんで、インプット/アウトプットの時間がこれまでと比べて少なかったから、『もう(リリックが)出ねぇ……』って感じでしたね。基本、今までは『(言葉が)降りてこないと書かない』って感じだったんで。『降ろすために常に向き合う』ということを初めてしましたね、今作で。パンチラインとかって、自分の中に元々あるモンなのに、自分の意思では引き出そうと思っても引き出せない不思議さがあるんですよね。だから、これまではそれ待ちだった部分があったから、リリックを書くのが遅かったです。だけど、『それじゃダメだ』ということで常に向き合い続けました。多分、この1年は今までのラッパー人生の中でも一番曲を作った年だったと思いますね」
 
KOJOE「使われなかった曲もあるしね」
 
BUPPON「合計、30曲ぐらい書いたと思うんですけど、そんなに書いたことはなかったんで。吐きそうになるときもありましたけど、やっていったら意外と慣れていって。だから、『向き合っていれば出てくるモノでもあるな』と思えるようになりましたね」
 
KOJOE「夜中まで3曲ぐらい録ってすごい疲れてる状態のときに休憩しながら喋ってたら、ちょっと語りモードになって。そのときに“is ur love feat. KOJOE”で歌われている親父についての話をしてきたんだよね。『つうか、それ、曲じゃねぇかよ!』って言って、そのときに俺の中にあるillmoreビート・アーカイヴから『あのビートいいじゃん!コレに載せて今すぐ書け』って言って」
 
BUPPON「この曲(の制作)が個人的には一番思い出深いですね。“問診”って言うんですかね?KOJOE君が、俺の生い立ちをどんどん聞き出していって書いていったんですよ。僕にとっては結構暗い過去なんで、訊かれたら話すは話すんですけど、KOJOE君もバランス取って『大丈夫か?』って確認してくれつつ話していって。だから、他の曲のレコーディングと比べたら、この曲は……」
 
 
■疲れたでしょうね(笑)。
 
KOJOE「俺は結構、おちゃらけちゃうから、そういうストーリーを聞きながら、笑わせるためにふざけたこと言ったりして」
 
BUPPON「1stアルバムで、自分の生い立ちについてちょっと書いてる曲はあったんですよね。だけど、この曲では時系列通りにそのまま具体的にラップしてて」
 
KOJOE「ストーリー・テリングで大事なのは“描写”が上手く聴こえてくることだと思ってて。このとき、結構細かい描写も話してくれたから『コレは絶対曲にしよう』って。でも、最初は困ってたよね。『どうやってリリックに書いていったらいいんだろう……』って。『いや、だから今喋ってた内容をそのまま書けばいいじゃん!』って。それ自体がラップのストーリーになってたから。夜中の2時半ぐらいから書かせて、4時ぐらいにヴァースを録り始めて、7〜8時ぐらいには録り終わったよな」
 
 
■“is ur love”は今作の中で最もパーソナルで赤裸々な曲ですよね。1stアルバムでほのめかしてたとは言え、こういったパーソナルな領域に踏み込んだラップをすることには抵抗があったんですか?
 
BUPPON「1stアルバムでやったときは、まだ23〜4歳ぐらいのことだったんで、そういうことを歌ったらHIP HOPっぽいと思った、ぐらいな感じで。歌いたくなかったワケでもないんですけど」
 
KOJOE「俺、思ったんすよね。BUPPONの親父はコイツにツケがあるから『親父使ってカネ稼ぎしたらいいじゃん』って」
 
 
■流石、考え方がUSゲットーのラッパーっぽい(笑)。
 
KOJOE「でも、今は繋がりのない人でも、それが恩返しにもなるかな、って」
 
 
■BUPPON君のラップを、制作を通して大量に聴いたと思いますが、illmore君はBUPPON君のラップの魅力はどんなところにあると感じましたか?
 
illmore「僕はビート・メイカーだから、クセでどうしてもビートの方に集中して聴いちゃうんで、あまりリリック面は聴いてなかったりしたんですよ。だけど、BUPPONさんのラップは、リリックを聴く気がなくても入ってくる部分があるんですよ。気付いたら言葉が入って来てて、ストーリーが分かっている。そこが魅力ですね」
 
 
■KOJOE君は、今作の制作を通してBUPPON君のどんな部分を新たに引き出せたと思いますか?
 
KOJOE「歌心。前作『LIFE』に入ってた“Good Night”って曲で俺、バック・コーラスやってて」
 
BUPPON「クレジットはされてないんですけど」
 

 
KOJOE「その曲のメロディもそうだったけど、何気に“黒い”メロディを持って来るんだよね。今作でも“Water Bars”とかがそうで、他の曲でもいろいろ試してみたら、結構良いメロディを思い付く。あとは、多分、今後はどんなビートが来ても怖くないだろうな、って。今後、自分主導でアルバムをまとめるときも、いろんなビート・メイカーからいろんなことを要求して作れるだろうし。今作を通して、いろんな側面が生まれたんじゃないかな?アルバム・タイトルが『enDroll』だし、映画のエンドロールから“終わり”を連想する人が多いと思うけど、映画の世界観や登場人物、ストーリーを観た後、エンドロールが流れると同時に、映画を観終わった後の新しい気持ちを持つことが出来ると思うんだ。映画ってそれぐらいインパクトがあるじゃない?例えば、どんよりした気分で観に行った映画にクソヤラれて、新しい自分になった気分で映画館から出て来る、みたいな。そういうアルバムだと思う。BUPPONにとってもそうだし、コレを聴いた人にとっても映画を観終わったような感覚になってくれるかな、って」
 
 
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EVENT INFO
7月14日(日曜・祝前日)に渋谷Club Asiaにて開催される『闇市 -bla9 marke2』は、KOJOE主宰スタジオ:J.Studioプレゼンツで、KOJOEがフィクサーとして企画。本稿の主役でもあるBUPPONのリリース・ライヴはもちろんのこと、『ラップスタア誕生!』(AbemaTV)シーズン3でチャンプに輝いた¥ellow Bucksのリリース・ライヴも!illmoreのビート・ライヴも予定されており、かなり濃厚な一夜となることだろう!
 
J.Studio presents “bla9 marke2”
「Buppon & ¥ellow Bucks W.Release Party」

日時:7月14日(日・祝前日)23:00開場/24:00開演
場所:渋谷Club Asia
料金:前売り 2,500円/当日 3,000円(各ドリンク代別)
 
出演:
MAIN STAGE
LIVE:
BUPPON/¥ELLOW BUCKS/仙人掌/MUKURO/ID/RepYourSelf
BEAT LIVE:Aru-2/illmore/AARON CHOULAI/FITZ AMBROSE/FKD
DJ:POM

2F
DJ:Soushi/9incy/DJ Saw/Shingen/high-tone/Ka-bo/emxxlli

1F
DJ:URUMA/NINA/North/Kaito/Lu-q/Youheyhey
 
(問)Club Asia:http://asia.iflyer.jp/venue/flyer/315344

プレイガイド:
https://iflyer.zaiko.io/_item/315344
 
 

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