INTERVIEW:

ゆるふわギャング

「自分たちの曲を聴いて、いろんな人に(気持ちを)解放してほしい。普段はあんまり自分の意見を言えなかったりモゾモゾしてる人とかも、ウチらの曲で『うわー!』ってなってほしい。私たちの曲、音の気持ち良さとかも全然海外に負けてないし、みんなの魂に響くモノじゃないかなって信じてます」 -- Sophiee

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 茨城県土浦市出身、元々はDUDE名義で活動していたRyugo Ishidaと東京生まれのSophieeのラッパー2名。そして、ビート・メイカーのAutomaticからなるHIP HOPユニット:ゆるふわギャング。よくこんなにも絶妙なユニット名を冠したものだと感心してしまうが、お揃いのタトゥーにまみれた体躯に、どこかファンタジックでドリーミー、しかしストレートな毒気があるラップとのギャップが功を奏したとも言うべきか、昨年9月の本格活動開始以降、急速なスピードで多くのファンを獲得してきた。アルバムの制作資金を募ったクラウド・ファンディングでも、早速、目標額の約5倍の金額を集めることに成功したり、最近ではあのDiploまでもが彼らのMV“Fuckin’ Car”をTwitterで紹介したりと、既に成功への指標が十分に見えている状況でもある。

 1993年生まれのRyugo Ishidaと94年生まれのSophiee。ふたりはどこで、どんなことを考えながらラップを綴っているのか?結成当初から未来までの話を訊いた。
 
 
■それぞれソロMCとして活動していたふたりがゆるふわギャングを結成したきっかけは?
Ryugo Ishida「去年の5月、自分が(ソロ・アルバムの)『Everyday Is Flyday』を出したのをきっかけに、東京でライヴをすることが多くなったんです。それで、ブルマ(クラブ・イヴェント『BLUE MAGIC』)に行ったときにSophieeに会って。チルしてるときに『タトゥーの感じが似てるね』って話になったのが一番最初です。その後、Iamusu!が来日したときのブルマでまたSophieeに会って」
Sophiee「そのとき、自分がIamsu!の前座みたいな感じでライヴをしていたんですよ。(Ryugoと)最初に会ったとき、彼のことは知らなくて、一旦家に帰ってからYouTubeで調べたんです。そしたら“YRB”のMVが出てきて、それを観たときに『自分がやりたいことをもうやってる』って印象を受けて、『うわぁ、いいな』、と。初めて『この人と一緒に曲をやりたい』って思った。で、自分から連絡して、そこから遊ぶようになりました」
Ryugo Ishida「で、もうひとり、LUNV(LOYAL)と一緒に曲をやろうとなったときに作ったのが、CHANCE THE RAPPER“NO PROBLEMS”のビート・ジャックだったんです。その後、ふたりで“Fuckin’ Car”を作って、そのMVを出すときに『名前を何にしようか?』ってことで……」
Sophiee「“ゆるふわギャング”って(笑)。それがしっくりきたんです」

 
■今、話して頂いた流れにもある通り、当時、Ryugo君はDUDEから名前を変え、ソロMCとして新たな転機を迎えていた頃ですよね。当時のSophieeちゃんは、MCとしての自分のヴィジョンなどはあった?
Sophiee「そのときは周りにもラッパーが多かったけど、曲はノリで作って遊びでやってたんです。だから、そこまで考えてなかったし、マジメに音楽をやってなかった。でも、自分が(ゆるふわギャングとして)ラップしたらああいう感じになって。リュウ君と会ったときも、彼はすごくマジメっていうか、『音楽で売れてやる』って気持ちが強かったから、『自分もこうじゃないといけないんだ。Sophieeもマジメになんなきゃ』って思って。そう思ってから、自分のラップの仕方なんかが明確に見えてきたんです」
Ryugo Ishida「俺も、『コレ(ラップ)しかないな』っていう気持ちがあったんですけど、それ以上にSophieeのパワーが凄くて。Sophieeと会ってから、余計に気持がポジティヴになれたっていうのはありますね」

 
■それが去年の9月頃の出来事ですよね。そして、昨年10月には“Dippin’ Shake”のMVも発表して、EPリリースと同時期にクラウド・ファンディングのプロジェクトも立ち上げた。かなり急に色んなことが決まっていった感じも受けますが、この辺りの計画はどうやって立てていったんですか?
Ryugo Ishida「最初、最終的なヴィジョンとしては長編の映画っぽい映像作品とかも作りたいっていう思いがあったんです。それをSophieeとAutomaticさんに話したときに、『まずはアルバムを作ってみたらいいんじゃない?』ってことになって。でも、資金がなかったっていうのもあるし、映画を作るにもお金がかかるから、まずはどれだけ出来るかっていうのを試してみよう、と」
Sophiee「確か、“Fuckin’ Car”の曲のMVを作って、それを一回Automaticさんに見てもらったら、Automaticさんが『面白い』ってなって、何か掴んだみたいなんですよ」
Ryugo Ishida「そこで、Automaticさんが『クラウド・ファンディングっていうのがあるけど、どう?』って教えてくれて。それで始めたんです」

■そして、見事に目標額を大幅に上回る資金を集めて、今回のアルバム・リリースに至るわけですよね。
Ryugo Ishida「『クラウド・ファンディングで資金を集めてアルバムを作る』って決めたときに、いろんな人との出会いがあったんです。悪い人たちも良い人たちも。そこで、自分たちの中でストーリーがたくさん生まれて言いたいことも溜まっていって、それを本当にもうバーッと書いて。基本的には感情優先で作っていきました。フリーのビートを(ネットで)落としてレコーディングしたモノをAutomaticさんに投げて、それをAutomaticさんがビートに乗せて返してくれて。自分が書いた同じ曲でも、Automaticさんの手によってまったく違う3曲になったりとかもして」

■それは、自分のソロ・アルバムとは違う制作工程だった?
Ryugo Ishida「まったく違いました。『Everyday Is Flyday』は大まかに自分のストーリーを作っていたんですけど、今回はよりダイレクトな感じで。今、目の前で起きていることをふたりで共有しながら、より『近いこと』を書いたという感じです」
Sophiee「『Everyday Is Flyday』がきっかけでリュウ君が東京に来るようになったこともあって、(アルバムには)そうしたことでの感情の変化も含まれていると思います」

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