INTERVIEW:

ISSUGI & GRADIS NICE

「GRADIS NICEは色んなビートが作れるタイプですけど、今回は彼のソウルフルなスタイルのトラックを中心に一枚作ってみたかったってイメージがありますね。彼のベーシックな部分が出たスタイルのトラックでラップして、それを形に残してみたかった」 -- ISSUGI

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 数々のライヴや客演、JJJとの「LINK UP 2 EXPERIMENT MIXTAPE」のフリー・ダウンロード・リリースや、16FLIP & DJ SCRATCH NICE名義でのビート・テープ「B’KLYN Instrumentals」といったリリース物の制作に加え、『KING OF KINGS 2016』東日本予選の優勝や、サイゾー動画で行なわれている毎月7インチをリリースする企画『7INC TREE』など、そのクリエイティヴィティに拍車のかかるISSUGI。彼が、現在はNYを拠点に活動するGRADIS NICEをフル・プロデュースに迎えたアルバム「DAY and NITE」を完成させた。

 GRADIS NICEのソウルフルなトラックに乗せて、イメージを拡散させながらも、言葉とフロウの狭間から“現在”を紡ぎ出すISSUGIという組み合わせは、スリリングでありながらも、しっかりとストリートに根ざし、地面をしっかりとスニーカーで踏みつけるような、重心の低い安定感と存在性を見せつける。そこから垣間見えるシーンとの温度差も興味深い一作だ。
(GRADIS NICEはskypeで参加)
 
 

GRADIS NICE「今どこ(でインタビューしてる)?」
ISSUGI「P-VINEの事務所」
GRADIS NICE「池袋bedの事務所かと思った」
ISSUGI「確かに似てるね。もうGRADIS NICEがNYに行ってから無いのかもしれないけど」
GRADIS NICE「そうなんや」
ISSUGI「事務所、よく行ってた?」
GRADIS NICE「めっちゃ行ってた」
ISSUGI「面白かったもんね、あそこ」
GRADIS NICE「あそこにあったiMacでトラック作ったこともあったわ」
 
■おふたりの出会いもbedですか?
ISSUGI「2009年にソロ『Thursday』を出したぐらいに、GRADIS NICEとSCRATCH NICEが大阪から東京に引っ越してきて」
GRADIS NICE「当時関わってたAFRA & INCREDIBLE BEAT BOX BANDの活動が忙しくなってきてて(当時はK-MOON/K-MOON X名義で活動)」
ISSUGI「その流れで、知り合いになる前に俺のライヴをbedに観に来てくれて。そのときに、俺のビートに反応してくれたんですよね」
GRADIS NICE「そのときは正直、ISSUGI君のことは知らなくて。というか、bedでやってる人らとか、東京アンダーグラウンドのアーティストをほとんど知らなかった。だけど、ライヴもビートも、スタイルや音も含めて『ヤバすぎた』って言葉に集約されるぐらい衝撃を受けて。言葉では説明できないんですけど、“ヤバさ”を感じたっていうか。聴いた瞬間にヤバいって感じることってあるでしょ?」
ISSUGI「あるよね」
GRADIS NICE「それをISSUGI君に感じましたね」
ISSUGI「俺もGRADIS NICEのトラックにそう感じてましたね。俺は彼のビートを聴いたことがあって。COE-LA-CANTHの『CHANGE』のビートとか好きだったもん」
GRADIS NICE「マジで?」
ISSUGI「ENDRUNに『あのアルバムのインストくれ』って言ってるんだよね」
GRADIS NICE「そうなんや(笑)」
ISSUGI「その流れですぐに仲良くなって、家とかにも遊びに行ったり」

■そして、ISSUGI君の「THE JOINT LP」収録曲“TheJOINToutro”でタッグを組みますね。
ISSUGI「その後もSCRATCH NICEのミックスCDに入れたTHE SEXORCIST“ONE 〜Hitotsu〜 (Produced by Gradis Nice/K-Moon X)”のビート・ジャックで、GRADIS NICEのトラックには乗ってるんですけど、タッグはそれぐらいですね」

■では、今回GRADIS NICEのフル・プロデュースによる作品を制作した理由は?
ISSUGI「具体的なキッカケというよりは、前々から彼と制作をしたいって話はしてて、そのタイミングが来たから、って感じですね。SCRATCH NICEとの『UrbanBowl Mixcity』を作り終わるぐらいには動き始めてたと思います」
GRADIS NICE「というか、『アルバムを作りたいんやけど』って話でISSUGI君にビートを渡したら、いつの間にか出来てた(笑)」

■じゃあ、制作に関する細かいやりとりも……。
GRADIS NICE「ないない(笑)」
ISSUGI「俺の作り方自体が結構そうなんですよね。今回の作品も、もらったトラックを自分でレコーディングして、それを送り返すって感じですね」
GRADIS NICE「『アルバム作ろう!』って意気込んだところで、良い作品って別に出来ないでしょ?」
ISSUGI「確かに。作りたいと思って作ったモノをまとめた方がいいよね」

■内発するパッションに任せるというか。
ISSUGI「今回は(『UrbanBowl Mixcity』制作時のように)NYにも行ってないんで、顔も合わせてないし、今も超久々に喋ってます(笑)」
GRADIS NICE「話すのは2〜3年振りぐらいですね(笑)」
ISSUGI「メールでは超やり取りしてますけど。あんまり電話とかしないんで」
GRADIS NICE「Facebookもやってないやんな?」
ISSUGI「やってない。作品を作る上でプロデューサーとテーマについて話し合ったりとか、俺は今までやったことがないんですよ。そういうやり取りがあってもいいけど、なければないでもいいと思うんですよね」
GRADIS NICE「俺としても、ISSUGI君と作るから、そこに心配はないし」
 
 

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