INTERVIEW:

STONEDZ (MEGA-G & DOGMA)

「直接的な表現は誰でも出来ることだし、そんなつまらないことはやりたくなかった。最大限、連想させる言葉をメチャクチャ詰め込むんだけど、直接的なキーワードは何も言わないとか、そういうことはラップの醍醐味だと思うんです。そういったことを表現できているラッパーがスゲェ少ないと思うから、『いないんだったら俺らがやれば勝ちじゃん?』ってことですね」 -- MEGA-G

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 MEGA-GとDOGMA。両者は“同門”ではあるが、ライミング・スタイルも描く世界観も異なるMCだ。そのふたりがSTONEDZという名前でユニットとしての活動を始動、1stアルバム「STONEDZ PROJECT」をリリースした。
 
 MEGA-Gは、堅実且つアップデートを怠らないストイックなハード・ライマー振りが、オーセンティックなB・ボーイ然とした佇まいを醸し出している一方、DOGMAは彼の先輩に当たるMSCらが押し出したストリート性強いリリックを起点に、ノワール的アプローチで露悪的に表現する世界観が持ち味。それぞれがラップという表現を通して目指しているモノは異なるように思えるが、“スモーカー”“ストーナー”的視点が強いという意味では共通しているものが少なからずある。「STONEDZ PROJECT」は、タイトルやアートワークの通り、所謂“ストーナー・ラップ”という括りで紹介するのが一番収まりが良いが、今作では、その手のラップが描きがちな、“ハイ”な状態を表現するためにレイドバックで気怠いムードを推しているというより、“ストーナー”というお題を元に、それぞれがこれまで突き詰めてきたラップのアプローチを通して、今となってはありふれたモノとなってしまったこの手のトピックをどう扱うか、というアーティスティックな志に満ちたアルバムだ。リスナーがどんな“状態”で今作を聴こうとも、彼らのリリカル振りは聴き逃がさないで頂きたい。
 
 
■MEGA-G君はJUSWANNA、DOGMA君はSATELLITEの一員として、ふたりとも「MSC周辺」という括りから出て来た人たちなのは、日本語ラップ・ヘッズには知られている情報だと思うけど、そもそもふたりはいつ、どのようにして知り合ったか憶えている?
MEGA-G「最初のリンクは、DOGMAがまだMSCに入る前ですかね」
DOGMA「そうですね」
MEGA-G「先に漢君がリンクしてたんですよね」
DOGMA「JUSWANNAの“ピエロスタイル”のプロデュースをしてるHARDTACKLE.33が、俺の中学の先輩なんです。彼とゲームとかやってて、そのゲームの音をサンプリングして作ったトラックが、後にJUSWANNAの“ピエロスタイル”になるんです。その時期に、MSCのヤサに行ったりしてたんですよね。俺は、ラップをストイックにやるという感じではなかったから、単純にMSCの人たちと遊ぶって感じだったんですけど」
MEGA-G「だから、DOGMAは『MSCヘッズ』のヤツとして知り合った感じで。『ファン代表』みたいな感じから自然に入ってきたから、自然と受け入れちゃったっていう。まあ、俺はDOGMAと歳が近いけど、漢君とかは俺より更に歳上じゃないですか。そうなると、俺より厳しい目線で見てるときはあると思うんですけど」
DOGMA「俺は最初、『ラッパーになりたい』っていう意識が全然なくて、『ただ一緒に遊べればいい』って感覚だったんですよね。そういう感じで近づいていったら、いろんなライヴに行くようになるじゃないですか。そうすると、『何のためにここにいるんだ?』って話になってきて。だから、ラップ始めた頃は『めんどくさいけどやらなきゃいけない』っていう気持ちの方が強かったんですよね。そんな感じだったから、リリック書き始めてもすぐ飽きちゃったり、文句ばっかり言っちゃって、全然出来ない状態が経過して」
 
■そんなDOGMA君に対して、MEGA-G君がラップの書き方を教えたりとかはなかった?
MEGA-G「それはまったくなかったですね。ラッパーって、やっぱ教わっちゃダメだと思うんですよね。やっぱり、自分の考えを発信するモノで、韻の踏み方も個性だし、それを教えちゃったら俺のスタイルになっちゃう。それは絶対にやりたくなくて、それよりそいつの中から出て来るモノを見たいと思うんですよ」
 
■じゃあ、DOGMA君がラッパーとして成長していく様を、MEGA-G君は見守ってた立場、みたいな感じなのかな。
MEGA-G「やっぱ、MSCは全員ファミリーであると同時に、永遠のライヴァルですから、育ってきたらそりゃライヴァルになりますよね。近年に関しては、俺より人気があると思うし、それはやっぱ脅威ですよね(笑)。でも、脅威である一方、手を組んだときは心強いじゃないですか。そういうことです(笑)」
DOGMA「メガさんからは、自分の中で何もなかった意識を、全部上げてくれてたっていうのはありますね。それは教わったというより、ライヴの姿を観て、っていう部分が強かったです。そういうところから、『俺もライヴァルのひとりとして見られたい』って思うようになったんですよ。そうなってくると全然意識が変わってきますよね」
MEGA-G「カッコ良いラップされたら悔しいじゃないですか。『俺の方が絶対カッコ良いって思わせてー』って。それだけです。ストリート事情とかはまったく知らないし、どうでもいいです。どうでもいいストリート事情よりも、スキルが大事(笑)。俺はラップの中で、『気づかねぇと死ぬだけ/何よりもスキルが正義』って言ってるんで」
 
 

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