COLUMN:

THE STORY BEHIND 「7INC TREE」 feat. ISSUGI

7incpunpee

PUNPEEとの制作風景

 
 
■ISSUGI君以外にも、出演したプロデューサーたちもかなり豪華なラインナップでしたけど、改めて彼らをISSUGI君のフィルターを通して紹介したかった、という意図もある?
ISSUGI「そうですね。出てもらった人はみんな、自分がヤバイと思ってて本当に尊敬してる人たちだし。自分が良いと思っているその人の部分を、自然と紹介することになってたと思います」
 

■確かに、一緒にセッションしながらトラックを作らない限り、身近な人でも具体的な制作行程は知らなくて当たり前ですよね。シーズン2を観てて思わず笑っちゃったのが、PUNPEEとJJJがそれぞれISSUGI君とトラックを作る回がありましたけど、ふたりともISSUGI君に「(プログラミング時に)クオンタイズとかかけるんですか?」って質問をしてたことで。「彼らほどISSUGI君と関係性が近くても、そういうことは知らなかったんだ」って。だから、ISSUGI君だけでなく、出演した周りの人たちにとっても新鮮なプロジェクトだったのかもしれないですね。
ISSUGI「そうだったら嬉しいです。クオンタイズに関しては、普段からそういう話はしたことがあったと思うんですけど、実際に一緒に作るときに改めて確認したのかもしれないですね。お互いやりやすいように。それか、俺のビートを今まで聴いてて『いつもかかってなさそうだな』と感じてたのかも、です。俺もビート・メイカーの友達はたくさんいるけど、どういう風に作ってるかは見るまで全然分からないっすもん(笑)。だから、楽しかったです」
 
 
■実際、シーズン2から裏方で関わった49君は、このプロジェクトについてDNCや周辺のアーティストからの感想を聞いたことはありますか?
DJ 49「DNCのみんなとはそこまで話した記憶はないですね、多分、まったく観てない人もいると思う(笑)。でも、出てくれたみんなは楽しんでくれたと思ってます」
 
 
■そういう意味でも、純粋な意味で曲を作るというより、「動画でどう映るか?」という面も踏まえた上でのキャスティングだった、と。
ISSUGI「そうですね、さっき伊藤さんが言ったように、身近な人でも『ISSUGIが映像の番組やるの?』と驚いた人もいると思うし。DNCに関してだと、ひとりひとりアーティストとして自分の露出の仕方とか、『こういう風にやりたい』とか、みんなそれぞれ違う考えを持っていると思うので、誘うときは第一に『カメラに映るのがイヤじゃない人』というのが最初にあったと思います」
 
DJ 49「出てくれたみんなは、『ISSUGIがやってるから』っていう理由で出てくれた、というのもあると思います。だからありがたいし、嬉しかったですね」
 
 
■個人的にも、特にビート・メイクにおいて16FLIPがどうやってビートを作ってるのか、とかは想像はしていても実際に観たことはほとんどなかったので、新鮮でした。それこそ、これまではずっとMPC3000のみでビートを組んでると勝手に思っていたのですが、MASCHINEだったりAbleton Liveだったり、いろんな機材/ソフトを使ってるんだな、とか。
ISSUGI「そうなんですよ。俺は結構、機材はどれでもいいと思ってる派で。もちろん、特定の機材で好きな鳴り、とかはあるんですけど。結局、どの機材で作っても、ポイントは『音の入るタイミング』なんですよね」
 
 
■間とかグルーヴ?
ISSUGI「そうです。その人が持ってるタイミング次第。だから、音質は機材によって変わるかもしれないけど、チョップするタイミングとか打ち込むタイミングは人それぞれ。自分は、その部分は揺るぎないと思うし、その部分を(ビート・メイクする上で)楽しんでいるというのもある。だから、どの機材でも作れるんです」
 
 
■確かに、BudamunkとかもずっとMPCを使ってるイメージがあったけど、意外とすんなりMASCHINEとかに移行しましたもんね。
ISSUGI「ブダ君は超やってますよ。5〜6機種/ソフトぐらい使ってるし、しかも万遍なくそれらの機材を使ってる。ひとつひとつの(機材の)良いところを、それぞれ見つけられてるから」
 
 
■そういうところからも、思っていた以上に自分の中でDNCやDNC周辺アーティストに対して先入観があったな、とこれまでの動画を観て気付かされたんです。何となく、ISSUGI君周辺は「拘りが強い」というイメージがあったので。
ISSUGI「俺自身、拘りは強いと思います。でも、拘ってるポイントは伝わりきってないと思いますね。機材とかに固執は全然しないし、方法とか何で作ってるとか、どうでもよくて。重要なのは、曲を聴いたときに感じること、自分だけの感覚、それのみです。リスナーとして人の音楽を聴いてるときも同じです。それで自分にハマるか/ハマらないか、ってだけで。その方が音楽に“強度”があるから。むしろ、そういうイメージや先入観を持ってるとしたら、自分的にはその誤解を解きたい。『俺が良いと思ってる価値観はそうじゃないよ』っていうのを知ってほしいですね。本質の価値観をもっと知ってほしい。ずっと更新していくモンだと思ってるから。だけど、コレはあくまで俺個人の話であって、DNCとしての拘りとはまた違うと思います。俺に関しては、そういうイメージを解いた方が面白いモノが伝わると思うし、俺にとっても面白い」
 
 

To Page topTo Page top